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K. Akiyama at MIT Haystack in 2016

秋山 和徳 (あきやま かずのり、 Kazunori (aka kazu) Akiyama)
専門: 宇宙物理学・天文学
職場: マサチューセッツ工科大学 ヘイスタック観測所 (2015年9月から)
         (アメリカ国立電波天文台 Jansky Fellow; 2017年9月から)
客員: 国立天文台 水沢VLBI観測所 特別客員研究員 (2016年4月から)
         ハーバード大学 Black Hole Initiative Affiliate (2017年2月から)
  

専門はこの宇宙で最も究極的な天体の一つである「ブラックホール」やその周辺環境です。特に研究してきたのは、多くの銀河の中心にひそむ巨大ブラックホールと呼ばれる太陽の100万〜10億倍の質量を持つとても重いブラックホールです。私たちの住む天の川銀河や近傍の銀河の巨大ブラックホールは、他のブラックホールよりも大きく見えるため、よりブラックホールの大きさに近い空間スケールで観測ができます。アインシュタインの一般相対性理論の検証やブラックホールの強い重力が引き金になる質量降着現象、相対論的ジェットと呼ばれるパワフルな質量放出現象、そしてそれらに付随して起こる粒子加速現象など、宇宙物理学の大きなテーマになっている諸問題をより詳細に調べることができます。

これまで私は超長基線電波干渉計(VLBI)と呼ばれる技術を使って、ブラックホールを非常に高い分解能で観測的に調べてきました。特に近年は、Event Horizon Telescope (事象の地平面望遠鏡; 日本のサイトはこちら)という観測網を構築する日・米・欧・台が進める国際プロジェクトに携わっています。Event Horizon Telescopeは電波のミリ波帯の望遠鏡を使った地球規模の観測網で、私たちの天の川銀河や6000万光年先にあるM87という楕円銀河の中心に存在する超巨大ブラックホールの写真を撮れるほどに高い解像度を持っています。

このEvent Horizon Telescopeプロジェクトの中心メンバーの一人として、人類史上初のブラックホールの撮像に向けて研究を進めてきました。たとえば、東京大学大学院在籍時にEvent Horizon Telescopeを用いて、M87の超巨大ブラックホールが活動的になっている時期に初めてブラックホールのごく近傍の構造を観測することに成功しています。また私の研究の対象は単なる観測や宇宙物理学にとどまりません。スパースモデリングに代表される最新の統計手法を駆使した高品質のブラックホールのイメージング技術の開発も行っています。

ここ数年私の研究の対象はブラックホールやEvent Horizon Telescopeの枠を超え始めています。これまでブラックホール撮像のために培ってきた技術やシミュレーション手法を用いて、近年、高速電波バーストや他の超巨大ブラックホールから噴出する相対論的ジェットの理論的/観測的研究成果も創出しています。また原始惑星系円盤、恒星、銀河など他の天体を研究している宇宙物理学・天文学の研究者と共同で、私たちが開発してきたスパースモデリングの手法を様々な天体や手法(ファラデートモグラフィーなど)に応用するプロジェクトにも近年取り組み始めています。

私は北海道大学理学部物理学科を2010年に卒業しました。その後、東京大学大学院に進学し、国立天文台 水沢VLBI観測所本間希樹 教授の指導のもと、2012年、2015年にそれぞれ修士号と博士号を取得しました。博士号を取得した2015年からマサチューセッツ工科大学ヘイスタック観測所で研究者として働いています。


連絡先

E-mail kakiyama (at) mit (dot) edu
Office Location MIT Haystack Observatory, 99 Millstone Rd, Westford, MA 01886
Phone +1-(617)-715-5579
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